市民レベルで海外競馬と日本競馬を比較してみる

市民等に競馬がどれだけ愛され、身近な存在になっているかが競馬を長くその地で反映させるには大事なことです。日本競馬では数年前まで地方競馬の廃止が続いていましたが、身近な存在というより特殊な存在のままで終わっていたからこそ、廃止の環境が整いやすかったように感じます。

その点、海外競馬は昔から親しみをもって競馬を見ており、決してギャンブルをやっているという感じではありません。こうした海外競馬と日本競馬の比較をしていくと、市民の競馬に対する印象の差が浮き彫りになります。

大レースになると、日本では多くの人が場所取りをし、開門すればダッシュで場所取りに向かう姿が見られますが、諸外国ではこうした光景はあまり見られません。日本のファンが凱旋門賞においてこのような開門ダッシュやTPOに反したマナー違反をするなど、こういったところではまだ海外競馬の足元にも及ばないのが実情です。
ただ、競馬の成り立ちが諸外国と日本では違うことから、同じようになっていくにも時間がかかります。JRAなどが本格的にドレスコードを設けたり、マナーの啓発活動をしたりするのがいいですが、それをやってしまうと客足が鈍ることも考えられ、なかなか実行できないのが現状と言えます。